飯南町の大しめ縄創作館(飯南町花栗)で6月20日、8年ぶりに出雲大社の神楽殿に飾る大しめ縄の「こも掛け」が行われ、職人に加えて観光客34人が一緒に作業した。「こも掛け」作業を組み込んだツアーは飯南町観光協会が企画した。
日本一の大きさといわれる出雲大社神楽殿の大しめ縄が今年8年ぶりにかけ替えられることになり、同創作館で制作が進んでいる。「こも掛け」は、固く締めながらわら束にわら束を取り付け、直径1.2メートルの太さにした「中芯」に、見栄えを良くする「上ごも」を巻きつける作業。「上ごも」は、一本ずつ選定したわらを12~13本で束ねて「こも」にしたものを、床に敷いた設計図に合わせて、出雲大社神楽殿サイズにこも同士をつなぎ合わせたもの。「中芯」に「上ごも」を巻きつけることによってしめ縄をドレスアップする。
「飯南町ふるさと納税交流企画2026」と題した観光ツアーで広島駅を出発した一行が、赤来高原観光リンゴ園選果場、赤名酒造の見学を行い、奥出雲和牛スペシャルランチを楽しんだ後、会場に到着。しめ縄作りを行う飯南町注連縄(しめなわ)企業組合の事務局長、那須久司さんが、豪雪地帯の飯南町では農家冬の仕事の一つがしめ縄づくりだったこと、出雲大社の分院があったことから奉納の組織があったこと、1981(昭和56)年に「神楽殿に合うしめ縄を作ってほしい」と依頼があり飯南町で大しめ縄を作り始めたこと、設計図もなく、どれだけ稲わらが必要かも分からない中で苦労して制作したことなどを説明した。
観光客は職人と一緒に「上こも」が半分かけられた「中芯」を押し、「こも掛け」を完成させた。広島から参加したという女性は「大しめ縄作りが気になっていた。こうやって作るんだと実感した。出雲大社にも行って大しめ縄を見たので、これがあれになるんだと感慨深い」と話していた。
観光客は作業の後、アイガモ農法のうやま農園で米や返礼品で人気のサツマイモを試食し、Aコープで奥出雲和牛のショッピングや道の駅赤来高原に寄り、帰路に就いた。
大しめ縄は、7月18日から2本の大繩を撚り合わせる「大撚り合わせ」を行い、7月21日に出雲大社へ奉納する。