雲南のワイナリー奥出雲葡萄(ぶどう)園(雲南市木次町寺領)が7月29日、藤原茶問屋(大東町大東)とコラボした新商品シリーズ「Buccha(ぶっちゃ)」の発表会を行った。
同ワイナリーは地域の自然との調和を理念に、奥出雲の風土を表現したワイン造りに取り組んでいる。同茶問屋は、大東町にある1868(明治元)年創業の老舗茶舗。松江藩7代藩主・松平不昧公から「良き茶なり」と称賛された大東茶の伝統を受け継ぎながら、化学肥料や動物性堆肥の一切使わない徹底した有機農法にこだわり茶葉を生産している。
「Buccha」は、不昧公が愛した大東茶と奥出雲ワインのワインポマース(搾りかす)を掛け合わせたボタニカルなブレンドティー。素材である「ブドウ」と「茶」を掛け合わせた造語を商品名とした。同ワイナリーを象徴する赤ワインの小公子のポマースと和紅茶をかけ合わせ、「力強く深みのある味わい」の「Bucchaスサノオ」と、白ワインシャルドネのポマースと微発酵の緑茶とかけ合わせ、「華やかで気品ある香り」の「Busshaクシナダ」をラインアップした。
出雲神話「ヤマタノオロチ」で、高天原(たかまがはら)を追放されたスサノオノミコトが、斐伊川流域に住む大蛇ヤマタノオロチのいけにえとして涙に暮れる国津神の姫クシナダヒメに出会い、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治し、クシナダヒメと身分の垣根を超えて結婚する。「ブドウ」と「茶」の出合いとかけ、良縁を願う茶というコンセプトとし、パッケージも両商品を並べるとスサノオとクシナダが乾杯しているようにデザインした。
商品企画をリードした同ワイナリーの内田扶実さんは「毎年ブドウの搾りかすが大量に出る。一部は肥料として畑に戻したりしているが、何とか使えないかと思っていた。他のワイナリーでは茶にしているところもあることを知り、地元の藤原茶問屋に相談した」と振り返る。相談を受けた藤原茶問屋の藤原馨社長は「茶の世界を広げる可能性を感じ、開発を引き受けることにした。小公子の深い味わいと和紅茶がマッチすることはすぐに分かったが、色合いもすっきりしているシャルドネに煎茶を合わせるとどうしても渋みを消すことができなかった。微発酵の緑茶を合わせることで渋みを抑えて甘みを感じられる商品に仕上がった」と話す。
いずれの商品も2グラムのティーバッグ6袋入りで、価格は1,188円。初年度は販売量が限られることから、同ワイナリーの直営ショップとオンラインショップで販売。東京の島根県アンテナショップなどでの販売も予定している。