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雲南で永井隆記念賞発表式典 日常からの平和捉え直す作品が最優秀賞

一般の部で最優秀賞を受賞した市内の平成祈念病院に医師として勤務する堀西祐多さん

一般の部で最優秀賞を受賞した市内の平成祈念病院に医師として勤務する堀西祐多さん

 「第36回永井隆平和賞発表式典」が9月13日、雲南市木次経済文化会館チェリヴァホールで開かれ、優秀者の表彰と最優秀作品の朗読、記念講演が行われた。主催は雲南市と雲南市教育委員会。

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 同賞は、雲南市出身の竹下登首相の下で行われたふるさと創生事業を活用して1991(平成3)年に始められ、毎年開催してきた。雲南市三刀屋町多久和で育ち、長崎の原爆直後自らも被爆しながら長崎の人たちの医療救済活動を行い、若くして亡くなった永井隆博士の思いを受け継ぎ、「愛」と「平和」に対する考えやメッセージを表現した作文を募集した。今年は日本全国から842点の応募があったという。

 「長崎の鐘」の合唱で開会した式典は、来賓の永井隆記念館館長の藤原重信さんが「愛の世界の敵はなく、敵がなければ戦争はない」と訴え、各地で紛争が続く現状を憂いた。受賞者を発表し、小学生低学年の部で優秀賞の若狭早さん、小学生高学年の部で最優秀賞の青山栞奈さん、中学生の部で最優秀賞の高倉未羽さん、一般の部で最優秀賞の堀西祐多さんに表彰状と記念品を贈った。

 最優秀賞の作品の朗読では、欠席した小学生低学年の部で最優秀賞の三宅菫さん、高校生の部で最優秀賞の勝木田大聖さんに代わって、三刀屋高校JRC部のメンバーが代読。青山さん、高倉さん、堀西さんは自らの作品を朗読した。

 三宅さんは、通学路で見た自分の名前でもあるスミレの花を、永井博士が焼け跡で見た南天の花になぞらえ、日常にある平和を記した。青山さんは、平和学習の中で知った永井博士の言葉をこころの「栞(しおり)」として生きたいと書き、高倉さんは「平和とは優しい言葉であふれる当たり前です」と書いた。市内の平成病院に医師として勤める堀西さんは、看取りの場で出会った平穏な最期に、送る人も送られる人も満足して過ごす時間の中に感じた平和や愛を記した。

 最終選考委員3人が一人ずつ講評を行い、最後に講評に立った寺脇研さんは「戦後80年の昨年と異なり、今年は81年目。振り返るより、これからを生きるものとしての平和を書いた作品が多かった」と締めくくった。

 記念講演では、PIECE of PEACE島根教師の会、代表世話人の須田英典さんが、「ヒロシマの記憶を未来へつなぐ〜島根から考える平和のかたち〜」と題した講演を行い、式典を閉じた。