雲南の波多交流センター(雲南市掛合町波多)で6月21日、「防災屋台村」が開かれた。主催は波多コミュニティ協議会。
同地区では1975(昭和50)年までの災害で10人の命が失われた歴史がある。開会のあいさつで同協議会の木村守登会長は「当時は避難所も制度としてなく、父が消防団として被災者の救助に行っていたことを思い出す。今日は被災した時にどうしたらよいか、電気が来ない中でどうしたらよいか、勉強してほしい」と呼びかけた。
当日朝には地区の住人の安否確認を実施。会場に詰め掛けた人たちに、外出中や施設入居の人も含め、住人217人全員の安否を確認したことを伝えた。
会場ではテーブル6卓を用意し、東日本大震災後の石巻で健康づくりの事業を立ち上げた経験を持つ落合孝行さん、岡山での豪雨災害で支援を体験した石原達也さん、多くの被災地で支援を行った経験がある押切真知亜さん、実際に被災し避難の経験のある坂本美緒さん、1975(昭和50)年の波多地区での災害を語る土山幸延さんの5人が、ストーリーテラーとしてそれぞれのテーブルで15分ずつ自らの体験を話して回った。
遊びを通して防災を身近にする「あそぼう災」、同センターにある波多マーケットの食材で作る防災食を提供する「小磯キッチン」、交流センタースタッフによる「防災保存食の試食コーナー」、家にこもった時の運動を指導する「スギタク」、防災トイレの使い方の講習をする「市防災部」、防災グッズの展示などを行う「ケイツウ」、非常時の炊き出しも行えるキャンプ仕様の軽トラ「ケイトライト」が、テーブルを囲むように展開した。
当日は地元の消防団や地域の人たち60人余りが参加。ストーリーテラーの話に真剣に聞き入ったり、防災食を食べたり、非常用のトイレの使い方を教わったりして、参加者それぞれが災害時の対応を自分事として学んだ。