
たたら製鉄のスポットをバスで回り、木次線に乗車するツアー「たららと木次線ツアー」が6月4日に開催された。主催は雲南市観光協会。
同ツアーには定員を超える申し込みがあり、当日は61歳~83歳の20人が参加した。松江市からの参加が多かったが、神奈川県川崎市からの参加者もいた。
当日、木次駅に集合した参加者はバスに乗り込み、実際に使われていた施設が唯一残る菅谷たたら高殿(吉田町山内)で「たたらガイド」の説明に耳を傾けた。その後、観光ボランティアガイドの説明を聞きながら、鉄師田部家の土蔵群と鉄の博物館(共に吉田町吉田)を散策。吉田町内の割烹で地元食材の昼食を取った参加者はバスで出雲三成駅まで移動。1両編成の列車に乗り、木次駅まで40分ほどの木次線の旅を体験した。
神奈川県川崎市から参加した83歳の堀内昭(あきら)さんは「山陰にはめったに来ないが、今回は出雲地方の鉄と石見地方の銀にゆかりの地を回りたいと来た。既に運転免許証を返納し、公共交通機関も少ないので、どうやって回ろうかと思案しているときに、このツアーを見つけた。ガイドの説明があり、とても満足した」と話していた。
同協会では観光ボランティアガイド向けに、木次線の観光列車「天地(あめつち)」と奥出雲のたたら製鉄を回る研修を近く実施する予定。ガイドの育成とたたら製鉄を巡る奥出雲町との連携を、さらに進めていく考え。