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雲南・幡屋体育館が解体へ 長年の感謝を込め「感謝祭」開催

キッチンカー、露店が並ぶ感謝祭へ集まる住民たち

キッチンカー、露店が並ぶ感謝祭へ集まる住民たち

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 新しい「幡屋(はたや)交流センター」の建設に伴い解体されることが決まった幡屋体育館(雲南市大東町仁和寺)で6月8日、「感謝祭」が開催された。

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 幡屋体育館は1972(昭和47)年、当時の幡屋小学校屋内運動場として竣工した。幡屋郷土史の編さんにも関わった山崎達夫さんは「当時の建設費用の15%を地域住民が負担し、児童数から割り出された広さを上回る9人制バレーボールコートが入る広さ(702平方メートル)を実現した。照明施設や備品なども200万円を超える住民の寄付で賄った」と話す。以来、幡屋地区スポーツ協会によって、さまざまなスポーツイベントが開催されてきた。

 仁和寺社中の太鼓で始まった感謝祭は、実行委員長の杉原秀夫さんが「新しい交流センターでは運動できるスペースが小さくなるが、そこでも楽しめる軽スポーツを用意しているので楽しんでほしい」とあいさつ。5月24日から開放している体育館の内外の壁には、子どもたちが感謝の言葉と絵を描いた。館内では、カローリング、モルック、ラダーゲッターなどを子どもから大人まで幅広い世代が体験した。広場では、キッチンカー、軽食やドリンクの露店などが出店し、地域の人たちでにぎわった。

 参加した渡部憲(けん)さんは「長く伸びた庇(ひさし)の部分でバーベキューをしたり、館内で子どもを遊ばせたりするなど、体育館は同世代の仲間が集う場所だった。できれば残したかった。新しい交流センターの設計段階でも意見を言わせてもらい、バーベキューができるスペースは確保できた。これからも住民が気軽に集える場所にれば」と新しい交流センターに期待を寄せる。

 体育館の解体工事は6月下旬に始まり、新しい幡屋交流センターは2027年度の竣工を予定する。

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