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雲南の夏祭りを締めくくる「掛合えびす祭り」 子どもみこしでにぎわう

子どもみこしを担いで練り歩く子どもたち

子どもみこしを担いで練り歩く子どもたち

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 雲南市の夏祭りを締めくくる「掛合(かけや)えびす祭り」が8月20日、かけや酒蔵資料館(雲南市掛合町掛合)前の通りで開かれた。

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 当日は16時前から雷も鳴る夕立があったが、子どもみこしが始まる17時前には雨も上がり、「えびすさん」が祭られている同館前に青と赤の法被を着た子どもたちが集まった。神主が「えびすさん」と子どもみこしのおはらいを行い、男子が子どもみこしを、女子がタイの飾りを引いて通りを練り歩いた。獅子舞やてんぐも行列に加わり、住民からご祝儀が渡されると、一緒に練り歩いた酒だるから日本酒が振る舞われた。

 同祭りは、1905(明治38)年、日露戦争の凱旋(がいせん)祝いの飾り付けとして始まり、大正の初期に本格的に茶器、陶器、仏具などの同じ種類の材料を組み合わせて一つの飾りとなった「一式飾り」が好評を得てきたが、今年で途絶えることになった。同地区では「かけや一式飾り伝承塾」で後継者の育成にも取り組んできたが、製作そのものが重労働であり、高齢化した作り手が酷暑の中で作業できなかったと言う。

 19時ごろから、1978(昭和53)年に誕生した「掛合太鼓」を小中学生と保存会のメンバーが演奏した。龍頭が滝の雄大な滝音になぞらえて、かつて打ち鳴らされた太鼓を元に、新しいまちづくりを目指して生み出されたのが同太鼓。波多地区に古くから伝わる田植えばやしの「はやしこ太鼓」、八重滝の姿を表現する「八重滝太鼓」、日倉城を中心に争われた尼子と毛利の合戦のとどろきを表す「日倉城太鼓」、臥龍(がりゅう)山円通寺に伝わる僧兵楽の「円通寺太鼓」を加えた5曲を総称して「掛合太鼓」と呼んでいる。

 20時ごろから、子ども神楽が披露され、ジロー今村さんがストリートパフォーマンスを披露。通りには露店や模擬店が出て、夜遅くまでにぎわいを見せた。

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