雲南市役所で1月17日、「障がい児(者)親の会あさがおの会」が出張カフェを開いた。
同会は2005(平成17)年、さくら教室保護者OB会、プリンの会を経て発足した。障害がある子どもとその家庭が、いろいろな関係機関と連携し、さまざまな問題の解決を見いだす目的で、季節の行事、勉強会などを開いている。2011(平成23)年に発足した「雲南圏域に特別支援学校高等部分教室の設置を実現する会」の活動にも参加し、2015(平成27)年4月に開校した出雲養護学校高等部雲南分室の設置も後押ししたという。
発足から20年がたち世代が変わる中で会員も減り、現在は5人ほどで活動しているという。同会の景山正純会長は「月1回、一宮交流センター(雲南市三刀屋町給下)でミーティングを継続して開いているが、19時からのため、どうしても婦人が参加しづらい。昼間のカフェ形式では婦人も参加しやすいと考え、昨年9月に市役所で出張カフェを開いたところ参加者が多かったので、今回も市役所でカフェ形式で行うことにした」と話す。
当日は、地域の人たち11人が集まり、今では29歳になる重度知的障害を持つ男性の親である長妻美樹さんの話を聞いた。冒頭で長妻さんは、雲南市にも知的障害を持つ人が、A型で102人、B型で245人いることを紹介し、障害を持つ本人も家族も表に出て来ないから、つながっていない実態を紹介。自分の体験では、たくさん外に出て、バスに乗ったり電車に乗ったりしたこと、その際に障害を持つ子が大きな声を上げるので困ったが、長妻さんがその度に周りに謝りながら何度も続けるうちに、段々と声の大きさが小さくなっていった経験などを明るく紹介した。
地域の保健婦に促されて専門家と面談し、「なぜこんなになるまで放っておいたのか」と後ろ向きのことを言われた時には、悶々(もんもん)として怒りがこみ上げ、家に帰ってから食器を全部投げてたたき割った経験や、その時に小学校5年の姉から「自分でできることは助けるよ」と手紙をもらって立ち直ったことなど、「家族の協力がとても支えになった」ことを振り返った。
体験談の後には、参加者からいろいろな質問が出され、長妻さんが明るく答えた。
同会の事務局を担う新川ひろみさんは「普通ならなかなか明るく話せる内容でないのに、長妻さんはいつも明るく話していてすごい。とても尊敬している」と話す。