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雲南・阿用地区で田植え体験 県内外から30人参加、地元農家と懇親も

親子で田植え体験。子どもたちが大活躍

親子で田植え体験。子どもたちが大活躍

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 雲南の阿用交流センター(雲南市大東町阿用)横の田んぼで5月17日、田植え体験と懇親会が行われた。阿用地区振興協議会が「田舎米づくり体験」事業第1弾として開いた。

阿用田植え2

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 阿用地区では2016(平成28)年、主に都市在住者に阿用地区を訪れてもらい地域の活性化につなげようという思いから、当時活動していたアヨ有機農法塾が中心となり「田舎米づくり体験」事業をスタート。コロナ禍での中断を経て、阿用地区振興協議会が主体となり昨年復活。これまでの参加者は地区内外合わせて延べ304人となった。

 6回目となった今年は、埼玉、兵庫、京都、大阪など県外から6人、島根県内から21人、雲南市内から3人計30人(うち10人が子ども)が参加。当日は阿用地区の26人と一緒に田植えを体験した。都市部からの参加者の中には今回が3回目というリピーターの姿もあった。

 出雲市から親子で参加した牧野夏美さんは「子どもが3人いて、よく食べるので米農家と長期的な関係を作りたい、と思って参加した」と話す。同地区では、米農家の多くが都市部の消費者に直接、米を販売しているという。農家の佐藤祐治さん、安井修さんは口をそろえて「農家としては発送の手間はかかるが、消費者に直接販売することで消費者の顔が見え、喜ばれていることを実感できることがうれしく、米作りの励みとなる」と言う。

 田植えの後は、同地区の人たちが朝から調理した食事と飲み物を振る舞い、同地区の住民と参加者との交流の場を設けた。今回の実行委員長を務めた吉田勇輝さんは「日本中のゲストハウスを回る中、2019年にこの体験に参加し、懇親会で地区の高齢農家の人たちに魅了されて、この地区への移住を決めた」と振り返る。参加者は、高齢農家から米作りの苦労話を聞いたり、収益が上がらなくても米作りを続ける思いに耳を傾けた。

 次回は、9月に稲刈り体験を予定する。

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