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雲南・掛合地区三刀屋川の清流で「カジカガエルの合唱を聴く会」

カジカガエルの鳴き声を聴く参加者たち

カジカガエルの鳴き声を聴く参加者たち

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 掛合交流センター(雲南市掛合町掛合)で6月20日、「カジカガエルの声を聴く会」が初めて開催され、地区の住民19人(うち子ども3人)が参加した。主催は掛合自治振興会。

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 同振興会の松村治香(はるか)会長は「地区ではカジカガエルの声を聴きながらお酒でも飲んだら、のんびりしていいのではと話していた。まずは、地区の人がカジカガエルのことを勉強し、生息する環境の保全に興味をもってもらえれば」と話す。

 当日は、島根県立三瓶自然館「サヒメル」の研究員、皆木宏明(こうめい)さんが、カジカガエルは雄が繁殖のために雌を呼び寄せるために鳴くこと、「フィーフィー」という鳴き声が鹿に近いことから河鹿(カジカ)ガエルとなった説など、カジカガエルの特徴、生息域、生態などを説明。カジカガエルのオタマジャクシは川に生息し、石の藻を餌として育つことから、清流があるところにのみ生息できるという。カジカガエルは全国25都府県で絶滅危惧種に、島根県では準絶滅危惧種に、それぞれ指定されている。

 学習の後、参加者たちは同施設近くの三刀屋川に架かる掛合大橋に移動し、カジカガエルの鳴き声を確かめた。同橋の下は、ごつごつした石が点在し適度な流れがあることから、カジカガエルが鳴くのに適している。カジカガエルの鳴き声は時には200メートル先まで届くという説明もあり、この日も多くのカジカガエルが盛んに鳴いていた。参加者からは「雄が雌を待って、ひたすら鳴き続けていると思うと物悲しい」との声も聞かれた。

 カジカガエルの雄は8月まで、夕暮れ時に鳴き続ける。

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