木次総合センター(雲南市木次新市)で1月25日、講演会「『ばけばけ』で知った小泉セツのヒストリー」が開かれた。主催は新市いきいき会。松江を舞台にした連続テレビ小説「ばけばけ」をきっかけに、小泉八雲と妻セツの実像を深く知ろうと、地域住民24人が参加した。
講師は、松江市文化スポーツ部文化振興課で小泉八雲・セツの普及コーディネーターを務める羽田昭彦さん。講演では、ドラマに登場する役柄や場面を取り上げながら、実際の史実に登場する人物像とどのように重ね合わせて描かれているかを中心に解説した。物語としての演出がありながらも、2人の関係性や松江での暮らし、時代背景などが史実にかなり忠実に構成されている点を、さまざまな角度から紹介した。羽田さんは「史実を知ることで、ドラマの見え方が大きく変わる」と話す。
羽田さんは、脚本家のふじきみつ彦さんが名前やせりふに仕かけた細工も解説。小泉セツの役名が松野トキとなった、八雲がセツに送った手紙が全てカタカナで書かれ、その中に「マツノトキ」(待っている時間の意)という一節から取っていること、トキとなったことから小泉家が雨清水家となりトキが雨清水家の分家となることで「ウシミズトキ=牛水時」と重なることなども紹介した。
羽田さんは最後に、八雲が来日してからの各地の滞在期間を紹介。「滞在が最も短い松江が八雲の本拠地のイメージとなっているのは、松江でのセツとの出会いが八雲にとってインパクトが大きかったからではないか」と締めくくった。
参加者からは「ドラマをより深く楽しめるようになる」「史実との重なりを知って感動が増した」などの声が聞かれた。講演後には温かいシジミ汁が振る舞われ、講演後には感想を語り合う姿も見られた。