
雲南市木次経済文化会館チェリヴァホール(雲南市木次町里方)、木次街なかほか、市内各所で10月7日~9日の3日間、「ローカルリーダーズミーティング2025 in 雲南」が開催され、全国から行政関係者、ローカル起業家、企業人、大学生など233人が訪れた。主催はローカルベンチャー協議会。
7日はオープニングセッションで過去20年の雲南市のまちづくりを振り返った後、木次の6会場に分かれて分野別セッションと地域別セッションの計12のテーマでローカルリーダーによる座談会を行い、これまでのローカルベンチャー協議会10年の成果と課題を議論した。
8日は午前中、雲南市の6つの地域に出かけ、それぞれの地域づくりの活動を学んだ。民谷地区では、人口減少していく地域で米作りを続けて行くために何が必要かを議論し、田んぼの管理で最も重要な草刈りを地区外からの支援者・共感者を受け入れて行う草刈り応援隊を継続して行ってきたこと、それによって地域住民の意識も変わって来たことを学び、今後も継続していくための課題を話し合った。
午後は木次の街なかに戻り、農、里山、モビリティー、人材、健康の5つの課題分野に分かれて他の地域で先進的な活動をする起業家と雲南の活動家が議論を交わした。全体で集まった夕方には、各テーマでの学びを全体で共有。島根大学で農業を学ぶ中谷遥翔(はると)さんが「農に関する分科会では、できるだけ手間をかけない有機農法の事例を共有し、農業を目指していくことの決意をより強くした」と話した。
最終日となった9日の午前は、旧飯石小学校(三刀屋町多久和)で「探求セッション限『風の谷限』への道筋」を行い、経済性と社会性、自然を調和させて行くことの大切さを議論した。最後に少人数のグループによる振り返りセッションを行い、3日間の学びを確認し合ってミーティングを終えた。
3日間を通して参加したNTT-ME(東京都新宿区)の渡邉茂道執行役員は「企業経営の感覚からは民谷で草刈り応援隊を継続して行っていること、参加者が年々増えていることが信じられなかった。実際に話を聞いてみて、参加者のニーズや地域の人たちのもてなしなどが絶妙にバランスしているからなのではと思った。今後の企業経営は経済性だけでなく社会性や自然とうまく調和していくことが重要になることが改めて確認できた」と振り返る。