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雲南・阿用で「稲刈り」体験会 県外からも大勢参加、はで干しにも挑戦

親子で稲刈りに挑戦した

親子で稲刈りに挑戦した

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 阿用交流センター(雲南市大東町東阿用)横の田んぼで9月13日、都市在住者との交流を目的とした「稲刈り・はで干し体験会」が開かれた。主催は阿用地区振興協議会。

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 地域のスタッフが2日前から田んぼの半分を稲刈りし、わらで縛ってあぜに置いた。稲を刈った場所には9段の「はで」を立て、体験会の準備を整えた。

 当日は、県内外から大人22人、子ども10人が参加。関東・中京・関西などからの参加もあった。リピーターも多く見られ、同地域の人たちと合わせて60人ほどが集まり、過去最多となったという。

 開会式では、2016(平成28)年に始まり、コロナ禍での中止を経て今年で6年目になること、今春の田植えまでで累計335人が地区外から参加していることを紹介。その後、参加者がグループごとに自己紹介した。今日刈り取った稲を「はで干し」した後、精米した米を2キロずつ、10月中旬に配送することも伝えた。

 その後、田んぼに移動し、阿用地区振興会農業振興部長の細貝嘉紀さんが「昭和50年代後半に機械化されるまでは手で稲刈りをしていた。1坪に60株ほどが植わっているので、今日刈り取る稲が約1万株ある」と説明。さらに、刈る時の稲のつかみ方や、稲わらで作った縄で5株を1束に結わえるコツなど、作業内容を、実演を交えて説明した。1時間30分ほど稲刈りをしたが、この日に全部を刈り取ることはできず、参加者は手で刈る大変さを実感した。

 1時間ほど稲刈りを行った後は、参加者が「はで干し」にも挑戦。参加者は、高い「はで」の上で安定して作業するための足の組み方や、束ねた稲を高いところまで投げるコツなどを、地域の農家から教わりながら次々と束ねた稲を「はで」にかけていった。

 横浜から参加した吉田結実さんは「雲南は初めて来た。はで干しは面白かった。子どもの頃から木登りをしていたので怖くはなかった」、益田から参加したリピーターの田村早紀恵さんは「昨年もらった米がとてもおいしくて、ご飯を食べるのが楽しみになった。稲を投げるのが難しかったし、足元がぬかるんでいたので転びそうになったが、教えてもらって何とかできた。はでにも上って楽しかった」と振り返る。

 初めて参加した山岸美貴さんは「普段はデスクワークでPCに向かっているので、稲刈りで汗を流して作業するのは、癒やしてもらっているように感じた。お金を払って作業をさせてもらいに来る人たちの気持ちが分かった気がした」と話す。

 最後に、参加者と地域の人たちによる懇親会を開き、地域の人たちが阿用地区で取れた野菜やイノシシの肉などを使った料理を振る舞った。

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