
市民団体「スキマノワ」が9月7日、三日市ラボ(雲南市木次町木次)で「雲南市サードプレイスマップ検討会」を開いた。
同団体は、不登校支援団体や居場所づくりに関わる団体や活動の情報を収集し共有すること、同マップを作成することを目的に活動を始めたところ。代表の引野佳昭さんは「市内でトークアンドライブを行った清水十輝さんから「選べる教育の形」という話を聞き、この領域に興味を持った。隣の出雲市には同様のマップがあることを知ったが、地元議員が開いた行政と市民の意見交換会に出席した際、行政任せはマップができないと感じ、市民団体を立ちあげることにした」と振り返る。
10時に始まった会議では、まず引野さんが同団体の設立目的やこれからやっていきたい活動について説明。続いて、賛同して集まった同団体のメンバー7人が自己紹介。その後、市内でサードプレイスを運営する人たちや検討している人たち、感心のある市民など13人が、自己紹介や自分たちが行っている活動について紹介した。
同団体メンバーの木村有佑さんは「ちゃんと考えたことはなかったが、誘われたので会に参加した。不登校や引きこもりが減ることは良いことだし、いろいろ勉強していく中で自分の視座が上がった」、田中浩貴さんは「仕事ではトップダウンで集中が重要となるが、この活動を通して多様な人たちが協働していくためには柔軟になることも重要だと思うようになった」と、それぞれ話す。
会議では、出雲市のマップや、同団体メンバーが出雲市内でヒアリングした利用者の声なども紹介。参加者からは、「マップを作る目的は何か」「誰のためのものか」「親のためなのか、子どもためなのか」「事業者のためなのか」などの論点が出され、参加者が3つのグループに分かれて討議を行った。
「サードプレイス」ということで来られなくなる人もいるので新たな名前にする必要がある、紙のマップとウェブを使った情報発信を連携させる、場所の特性などは言葉ではうまく伝えられないので写真や動画などを活用する、そうすれば親子で一緒に施設の様子を見られるメリットもあるなど、多くの人に使ってもらうためのアイデアも出された。
同会は、これからも居場所の運営者や感心のある市民とのコミュニティー活動を続けるとともに、雲南市が提供する「協働で叶(かな)える市民活動促進事業補助金」を活用してマップの作成を目指す。