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奥出雲町・三成で300余年の伝統「あたご祭」 恒例「幻の一夜城」出現

愛宕神社に現れた「幻の一夜城」の下、多くの露店でにぎわう本町通り

愛宕神社に現れた「幻の一夜城」の下、多くの露店でにぎわう本町通り

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 奥出雲町三成の街なかで8月24日、愛宕神社(奥出雲町三成)の祭礼「三成あたご祭」が開かれた。

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 斐伊川の両岸にできた段丘地形上にあり、松江藩の川方が置かれ船運で発展してきた三成の街を一望できる山の上にある同神社は1711年、度々の火難を救うため京都愛宕神社の分社として始まった。江戸時代中頃、「若者たちが地域の人たちを驚かせようと、祭りの前夜渋紙に描いた城を櫓(やぐら)を組んで張り付けた」という故事に倣い、「幻の一夜城」を神社に設置し、ライトアップした。

 当日は10時30分より子どもみこしが街なかを練り歩き、祭りの始まりを告げた。12時40分からは奥出雲町民体育館でステージ演奏を行い、最初に三成幼児園の年少組の園児が太鼓演奏を披露。その後、年中・年長組の太鼓演奏、三成小学校のマーチング演奏、仁多中学校吹奏楽部の演奏と続いた。例年は屋外のステージで行っているが、熱中症警戒アラームが連日出される中、今年から屋内で開催することにしたという。

 花火を合図に19時、夜の部がスタート。歩行者天国となった街なかには多くの露店が軒を連ね、3カ所(上三成、合銀前、本町)に設置されたステージで、大道芸のジロー今村さん、三刀屋高校ダンス部、横田高校吹奏楽部のパフォーマンスが一斉に始まり、街なかが熱気に包まれた。

 体育館の南駐車場からは江戸時代から祭りの余興として庶民が演じた「仁輪加(にわか)」が、あたご神輿(みこし)連によるみこしを先頭に、斐川ジェンヌによるよさこい踊り、三次太鼓育成会による太鼓おどり、しんじ恋踊り連による演舞、横田ひょっとこ踊り連による演舞、仁多乃炎太鼓による太鼓演奏と続いた。通りに面した家々では親族が集まり宴会をしながら通りで演じられるパフォーマンスを楽しんでいた。

 20時30分からは花火を打ち上げ、上三成と本町のステージでは、それぞれ川本神楽による石見神楽と奥出雲神代神楽社中による出雲神楽を演じ、街なかのにぎわいは夜遅くまで続いた。

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