
木次図書館(雲南市木次町木次)で8月22日、雲南市多文化共生事業の一環で「あっちこっちせかいのえほん」が開かれ、9家族10人の子どもたちが参加した。主催は一般社団法人「ダイバーシティーうんなんtoiro」。
同団体代表理事の芝由紀子さんは「この企画は子どもたちに英語に慣れてもらうということでなく、雲南に住んでいる17カ国275人の外国人の一人一人と仲良くなってもらうのが狙い」と話す。これまでもタイやフィリピン出身の雲南在住者から話を聞いてきた。今回は米インディアナ州出身で英会話教師のキャメロン・ティプトンさんが登壇した。
最初に図書館スタッフが絵本を日本語で、キャメロンさんが同じ絵本の英語版を英語で、一ページずつ交互に読み聞かせをしてイベントを開始した。キャメロンさんと仲良くなるため全員でキャメロンさんと英語でじゃんけん。キャメロンさんに負けた人が座り、全員が座るまでじゃんけんを繰り返し、参加した子どもたちの緊張を解いた。
キャメロンさんと芝さんがインディアナ州に関することをクイズ形式で紹介していき、キャメロンさんの家族や9年前に奥出雲町にALTとして赴任してきたこと、5年前に雲南市に移住して英語教室を始めたことなど、キャメロンさん自身のことを紹介。好きな日本の食べ物や、雲南市内の好きな場所、大好きな人、日本に来てびっくりしたことなどを、子どもたちからキャメロンさんに質問した。
キャメロンさんが英語の歌に合わせながら体を動かす体操を紹介し、参加者全員で体を動かした後、図書館スタッフが「せかいとであうえほん」の読み聞かせを行い、キャメロンさんが一ページごとに英語に翻訳した。
最後にキャメロンさんから参加者に「最も嫌なことは声もかけずにじろじろ見られること、最もうれしいことは見かけたら名前を呼んでもらうこと」と話し、「まちやスーパーなどで見かけたら『ハロー、キャメロンさん』と声をかけてほしい」と呼びかけた。