雲南市多根の地域自主組織「多根の郷」が4月1日に地区内の住民を対象に無償運送事業を始めることになり、3月29日多根交流センター(雲南市掛合町多根)で、使用する車両の納車セレモニーが開かれた。
雲南市の中心部から国道54号線を南に進んだ雲南市掛合町の北部に位置する多根地区。「多根の郷」は、地域づくり、地域福祉、生涯学習を担う地域自主組織として、2010(平成22)年4月に活動を開始。年を取っても「ここに住んで良かった」と思えるような住みよい地域にしていくため、農業振興、獣害対策、防災、住民同士の交流の場提供、人口減少対策などに取り組んでいる。
地区内には鮮魚店、食堂、婦人服店がそれぞれ1店と郵便局があるが、日用品や生活用品は一切扱いがない。買い物はもちろん、病院や理美容院などの用事は全て市民バスやデマンドタクシーを乗り継いで一日がかりで出かけなければいけないという。
そこで「多根の郷」が車をリースし、買い物や病院等への送り迎えをサポートしようと4月より同事業を行うことにした。雲南市内で同事業を行うのは5地区目。車両の愛称を公募したところ36件の応募があり、菊池節夫さんが提案した「たねっこ」に決まった。
納車セレモニーには住民20人近くが集まり、リース代理店の岸潤さんが「多根の郷」の安井淳会長にキーを手渡し、安井会長が愛称を提案した菊池さんに賞金を贈った。あいさつした安井会長は「この事業は以前からの念願だった。笑顔と希望を乗せて走る『たねっこ』が出発します」と力強く宣言した。
セレモニー後には、普段の運行を担う「多根の郷」のスタッフが手がいっぱいの際に、運転を担う臨時運転手のための登録説明会を開き、早速、数人が臨時運転手の登録を行った。
車両費用の一部は、うんなんコミュニティ財団と共同で立ち上げたクラウドファンディング「みんなでカンパ」を活用する。6月30日までの3カ月間で目標金額は59万円。