見る・遊ぶ

雲南で油絵と写真の姉弟展 写実的な古典技法の絵と先進技術のデジタル写真

初めて姉弟展を開いた姉の濱村久子さんと弟の武田清さん

初めて姉弟展を開いた姉の濱村久子さんと弟の武田清さん

  • 2

  •  

 古代鉄歌謡館(雲南市大東町中湯石)のギャラリーで11月8日、「油絵と写真の姉弟展」が始まった。

[広告]

 弟の武田清さんは25歳のとき趣味で写真を始め、81歳の現在まで50年以上にわたって写真を撮り続けてきた。プロに師事して学んだことも少しあったが、大半は雑誌や書籍、ユーチューブなどの動画を見て独学で学んできたという。2006(平成18)年の「第54回二科展」で入選した作品は、月と月下美人のデジタル合成写真だった。

 コンテストに入選した7点と今年に入り撮影した10点の計17点を展示する。武田さんが最も気に入っているというホタルの写真は、カメラ内比較明合成撮影という手法を用いた。構図を決めた後、何枚も撮影を重ねカメラ内で合成することで、たくさんのホタルが飛ぶ幻想的な写真に仕上げた。タマムシを接写した作品は、カメラ内深度合成撮影という手法で、15枚撮影した画像をカメラ内で合成したという。

 姉の濱村久子さんは61歳のとき、昔の欧州の宗教画を描いた古典技法を阿蛭隆久(たかし)さんが自分流にアレンジした技法を教える研究会に参加した。隆久さんが亡くなった後も妻の祐子さんが主宰する同研究会で習い続けている。タッチが細かい技法で描かれた絵を見て、武田さんは「とても写実的で立体感がある」と評する。

 濱村さんは「下絵を描いてから、少しずつ細かなタッチで塗り重ねること10回、乾かす時間も入れると作品一点を仕上げるのに1年はかかる。季節が移ろっていくので写真やスケッチを見ながら、複数枚を同時並行で描きながら作品を仕上げていく」という。今回は15点の作品を展示する。

 開催時間は9時~17時。入場無料。11月29日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース