木次の中心商店街で月1回の映画を上映してきた「フクミミ木次」(雲南市木次町木次)が12月末で閉店する。最後となる12月23日には、三刀屋高校掛合分校の生徒4人が演劇をはじめたドキュメンタリー2本、「走れ!走れ走れメロス」と「メロスたち」を上映する。
フクミミ木次は2022年12月、初の自主上映会「ポバティー・インク あなたの寄付の不都合な真実」を開催。2023年4月から毎月23日に店主の森山奈津子さんが選ぶエシカルフィルムの上映会を開き、併せてエシカルグッズなどの販売を行ってきた。
木次商店街の雰囲気にほれ込んだ森山さんは、映画を目的に月に1度は木次線に乗って木次の街に来てほしいと、松江から木次までの列車ダイヤが入った商店街の地図も作って来店を呼びかけた。
昨年1月には1年間の活動資金を得るため、うんなんコミュニティ財団と共同で雲南市クラウドファンディディング「みんなのカンパ」で協力を呼びかけ、56人から25万円余りを集めた。
今年8月には戦後80年企画として「パレスチナの猫 写真展 撮影:高橋美香 安田奈津紀」と「高橋美香トークイベント」も開催した。
森山さんは、35回目の上映会となる最後の12月23日には、地元に関連した映画を上映したいと考えた。上映する2本は共に、三刀屋高校掛合分校の生徒4人が初めて演劇に触れ、演劇を始めていくドキュメンタリー映画。第14回下北沢映画祭で審査員特別賞をはじめ4冠を受賞したほか、うえだ城下映画祭実行委員会特別賞受賞、東京ドキュメンタリー映画祭2022入選など、全国各地の映画祭で話題になった。
当日は、映画に出演し今でも俳優として活躍する曽我昇吾さんも来店し、午前と午後の部の幕あいと午後の部の終了時に歓談タイムを設ける。
上映時間は、午前の部=10時~12時30分、午後の部=14時~16時30分。料金は2,500円(1作品1,500円、18歳以下は1作品1,000円)。